神輿 飾罫
用語のご説明

■浅草神社
 三社さまと言われて親しまれている浅草神社の現在の社殿は、江戸時代初期の慶安2年(1649年)、三代将軍徳川家光の造営によるもので、戦災をまぬがれ国の重要文化財に指定されています。社殿が江戸時代における権現造りの代表的な価値があるからです。
 三社祭は、特に本社神輿、一の宮、二の宮、三の宮の宮出し宮入りの当日が三社祭の最高潮。氏子44か町の神輿120体余りの連合渡行も壮観な東京最大の祭です。

■浅草寺
 宮戸川より取得された聖観音像を奉安したことを起縁として創建された浅草寺は、幾多の興廃消長の後、天台宗総本山である比叡山延暦寺の直末ととなり、現在は聖観音宗総本山として独立しています。山号は金龍山、別名は浅草観音、本坊を伝法院といいます。江戸時代には庶民の信仰を集め屈指の寺院となり、庶民文化の発祥の地となりました。

■駒形堂(こまんどう)
 駒形橋西詰にあるお堂で浅草寺草創の聖地になります。平成15年11月に再建落慶しました。

■氏子衆
 浅草神社を御鎮守とする四十四ヶ町から成る区々に住む者が氏子衆となります。

■神仏分離(神仏混淆禁止令)
 明治政府の政策により、それまで浅草寺の管轄であった三社権現社(浅草神社)は、宗教上の分離が図られることになりました。

■雷門
 雷門は浅草寺の総門です。浅草寺史によると、天慶5年(942年)に平公雅が浅草寺総門として駒形に建立し、後の寛永12年(1635年)に再建されましたが、同16年に焼失。慶安2年(1649年)に徳川家光が本堂、仁王門、五重の塔、雷門を寄進したといわれています。その後、何度かの火災による焼失を繰り返し、現在の雷門は昭和35年に95年ぶりで再建されたものです。雷門の両側には風神、雷神が祀られ、雷門とともに多くの観光客のカメラにおさめられています。

■仲見世
 浅草観音の表参道である仲見世は、雷門から宝蔵門に至る約250mの道路両側にある商店街の総称です。敷きつめられた石畳の歩道には、文明開化の明治の気分と下町の味が残されています。江戸時代元禄、天保の頃、浅草寺境内の掃除の賦役を課せられていた近くの馬車辺りの人々に対して、その賦役の代償として境内の一定の場所、仁王門東前側に出店する特権を与えたのが仲見世の始まりです。

■宝蔵門(仁王門)
 宝蔵門は浅草寺の山門にあたり、昔から仁王門と呼ばれていました。寛永8年(1631年)に焼失したのを同13年に徳川家光が再建。以来300年間を経て昭和20年の大空襲で焼失しました。そして、昭和39年、浅草観光連盟3代目会長故大谷栄太郎氏の寄進で再建されました。山門の楼上には国宝の法華経を始め重要文化財の一切経などを収納し、その名も宝蔵門となりました。

■びんざさら舞
 獅子舞と田楽が同時に行われるのが珍しい古楽舞で、鎌倉時代の田楽舞の伝統を受け継いでいます。笛、太鼓とともに「びんざさら」という108枚の小板の上部を糸で繋いだ木楽器を打ち鳴らすところからびんざさら舞と言われています。東京都の無形文化財に指定されています。

■二天門
 本堂の東側、浅草神社の鳥居に向かって右手にある二天門は重要文化財に指定されています。元和4年(1618年)東照宮を浅草寺境内に勧進した際、新たに廟門として構えられ、豊岩間戸命、櫛岩間戸命の2像が安置されました。その後、東照宮の御神体は江戸城内紅葉山に移された後もこの門は残されました。明治維新の神仏混諸を禁ぜられた時、神像を浅草神社に還座し、代わって多天聞の像を奉納しましたが、後に失われています。

■弁天山
 弁天山鐘楼の梵鐘の鐘銘には元禄5年改鋳とあり、江戸時代から大正末期まで、浅草の時の鐘として庶民に親しまれてきました。鐘楼の表示板には「この鐘は芭蕉の<花の雲鐘は上野か浅草か> の句にうたわれたという。上野寛永寺の時鐘と双璧をなす浅草寺の時鐘で、妙なる梵音を刻々と告げた梵鐘である」と書かれています。

■五重塔
 徳川家光が建立した五重塔は戦災で焼失の後、昭和48年講堂などを備えた塔院造り新様式の五重塔として再建されました。53.32mの高さは京都の東寺の56mに次いで、日本で2番目に高い五重塔として知られています。

■伝法院
 五重塔の西南に浅草寺の本坊にあたる伝法院があります。24,800平米の本坊と庭園は外界の騒音と離れて静寂さを保っています。庭園の広さは12,000平米、作庭年代や作者は不明ですが、寛政年代に作られたという伝えもあり、北東と西南を結ぶ心字池や出島が配されるなど、京都桂離宮の廻遊式庭園に似せられています。

■もっと知りたい浅草
 昭和52年に浅草観光連盟が台東区教育委員会の後援により「浅草文庫」をオープンしました。
 現在は平成8年1月に雷門前の浅草文化観光センター3階へ移転し、無料で一般に公開されています。(電話03-3845-3591)


浅草“季節のイベント”に戻る